歯磨き粉の注意点

歯磨き粉の注意点

市販されている歯磨き粉でホワイトニングの効果をうたっている商品は成分の中に研磨剤を入れてあり、その研磨剤が歯のエナメル質を研磨して歯を白くします。

研磨剤はあくまで研磨剤ですから、研磨剤が入っている歯磨き粉で長時間や何度も歯磨きをすることは必要以上に歯を削ってしまったり、歯ぐきを傷めたりしますので、やりすぎに気をつけなければいけません。どちらかといえば歯科医師などの歯の専門家は一般の歯磨き粉を推奨しません。プラークこそ取り除けるかもしれませんが、それ以上に歯や歯ぐきを傷めたりするので勧めないのです。

歯磨き粉には研磨剤のほかにも清涼感を与えるミント系の成分を入れて、歯磨き後の爽快感を感じさせるように意図的に作ってあります。かならずしも爽快感、清涼感があるから歯がきれいになった、歯垢が取れたと思うのは間違いで、歯磨き粉に頼らずブラッシングをしっかりと行うことのほうが望ましいです。

むしろ何もつけないでブラッシングを丁寧に行った後に少量の歯磨き粉で磨く、といった使い方がいいかもしれません。

歯磨き粉の量を多くしても少ない場合とさほど変わりがありません。むしろ爽快感や辛さが強く感じられて、あまりブラッシングをしていないのに十分にした気分に錯覚してしまいますので、歯磨き粉の使用量は極力少なめにして、できれば何もつけずにブラッシングを念入りに行うことをしっかりとするようにしましょう。

歯磨き粉を使わないことで本当の汚れの落ち具合がわかっていいかもしれませんね。

こういった点を踏まえて、歯磨き粉を理解したうえでホワイトニング効果をうたう歯磨き粉や口臭の予防を目的にした歯磨き粉など、目的に合わせた歯磨き粉の選び方と正しいブラッシングを意識して歯を白くきれいに保ちましょう。

ホワイトニングとは審美歯科の分野では歯を白くする意味で用いられる用語です。
広い意味での歯のホワイトニングは歯のクリーニング(PMTC)から始まり、ブリーチング、マニキュア、ダイレクトボンディング、ラミネートベニヤ、セラミッククラウンまで、全てをホワイトニングということができます。
ホワイトニングの狭義の意味では一般に「ブリーチング(歯牙漂白)」のことをいい、現在歯のホワイトニングという意味はほとんどこのブリーチングのことを指します。
ホワイトニングには
・歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」
・自宅で行う「ホームホワイトニング」
・両方の中間の「アシステッドホワイトニング」
・神経を取った歯に対して行う「ウォーキングブリーチ」
などがあります。
通常はオフィスホワイトニングには15〜38%の過酸化水素製剤、ホームホワイトニングには5〜38%の過酸化尿素製剤が使われます。
さらにオフィスホワイトニングでは、この薬剤にハロゲンライト、プラズマアークライト、レーザー、LEDなどを当てて、過酸化水素の分解を促進して効果を早めます。